仏事・法事の基礎知識 供養

仏事・法事の基礎知識
供養

仏壇に飾るものは?

各宗派によって違いますが、お位牌や遺影の並ぶお仏壇に飾る最も基本的な品は、お香・花・灯明です。お線香を焚くのは、仏様に身も心も清浄にしてから近づかせていただくためで、線香でも抹香でもよく、香炉を用います。花は、仏様に花のような清浄な心で、徳を讃美します。花立てに活けて、ご本尊に向かって左側(2つの場合は左右両側)に置きます。

灯明は、仏様の知恵をあらわす光明にあたり、浄火を燃やすという意味を持っています。ご本尊に向かって右側(2つの場合は左右両側)に置きます。その他には、仏飯器・茶湯器などがあります。

仏壇がない場合は?

仏壇のない方でも、供養の心を持ち、作法にとらわれず供養を行いたいと思われる方は、香炉・花立て・ろうそく立ての3点をそろえれば、家で簡単にご供養ができます。最近では、お供えするお線香も煙の少ない品や、香りが自然なものがありますので、ご自分の好みや家の条件にあったものをお選びいただけます。

お線香は何本あげるの?

お線香をお供えすることは、香煙を通じて仏様とお話することといわれております。仏前での御焼香は仏・法・僧(仏…お釈迦さま、法…仏の教えを説いた教典、僧…仏も教えを広めるお坊さん)への帰依を意味して3回行うといわれています。宗派によってちがいはありますが、お線香も仏・法・僧にならい3本立てるのが一般的だといえるでしょう。

お墓参りのお線香は?

お墓参りの際には、屋外で使用するために安い線香(墓線香)を使うことが一般的なようです。しかし、年に数回のことですので、できればご家庭でもお使いいただける薫りの良い、お線香を使いたいものです。

お盆とは?

正式には、「盆」は「盂蘭盆(うらぼん)」といい、毎年7月15日に祖先を供養する行事で、「盂蘭盆」は、梵語※注1のウラバンナが日本語に音写されたものです。
釈迦の弟子の目蓮(もくれん)が、亡き母が餓鬼道(生前強欲だった者が死後に行く、飢えと乾きに苦しむところ)で苦しんでいるのを知り、釈迦に教えを乞うて7月15日に供養をしたところ、母は救われて極楽浄土に行くことができたといわれています 。

このインド発祥のいわれが仏教の伝来と共に日本にも伝わり、宮中行事をへて、古来からの御魂祭り※注2や農閑期の祭りなど、家や地域社会の風習と結びついて江戸時代以降大衆化し、全国各地で行われるようになりました。

  • ・注1 梵語…サンスクリット語(インド)
  • ・注2 御魂(ミタマ)祭り…冬の正月祭りと夏のお盆行事が代表で、ご先祖のタマ(魂・霊)を迎えて祀ります。供え物で霊の心を安んじ、その年の豊作と自分たちの長寿と安穏を祈ります。

13日 迎え盆(むかえぼん)

1. 盆棚づくり
祖霊を供養する「盆棚」(「精霊棚」)をつくり、お供え物などを準備します。昔は、戸外に葉つきの青竹を四隅に立てて棚を作ったり、棚を天井から縄でつるすなど大がかりでした。いまでは仏壇の前に机を置き、真菰(まこも・・・ススキに似た多年草)を敷くか、盆棚は作らず仏壇で迎えることも多いようです。お供え物は、位牌、水鉢、季節の野菜・果物、キュウリの馬・ナスの牛、燈明(とうみょう)、盆花(ぼんばな)、供え物(餅・団子)などです。

2. 仏壇そうじ
仏壇をきれいに掃除します。地方によっては扉を閉じるところもあります。

3. 墓参り
墓所を掃除します。夕方のお墓参りは祖霊を迎えに行くためのものです。

4. 迎え火
霊が迷わないための目印として、迎え火を焚きます。提灯(ちょうちん)や灯籠(とうろう)も同様に祖霊が目印とするもので、13日の夕の墓参りにも持参します。新盆(にいぼん)の家では必ず、盆提灯を飾るのがならわしです。

14日、15日

5. 先祖供養
仏壇には毎日三回食事を供え水を取り替えます。お線香と燈明も欠かさず灯し、お供え物をします。特に新盆の家ではこの期間、親類や故人にゆかりの人を招き、精進料理で供養するのがならわしです。

16日 送り盆

6. 送り火

7. 精霊流し
霊が帰る日の夜、または翌日に、盆棚や供え物を川や海に流す精霊流しをします。「わら」や「おがら」でつくった精霊船に、灯籠やろうそくを立てて川に流す、風情のあるならわしです。

お彼岸とは?

お彼岸の期間に各寺院では、彼岸会法要が営まれます。
「暑さ寒さも彼岸まで」というように、四季を持つ日本でお彼岸は、穏やかで過ごしやすい季節の訪れを感じさせてくれます。お彼岸の期間は、春分と秋分の日を中日として、その前後3日間を合わせた1週間にあたります。初日を「お彼岸の入り」、終日を「お彼岸のあけ」といいます。春分と秋分の日には、太陽が真東から出て、真西に沈みます。昼と夜の長さも同じになることから、気候も快適になるのでしょう。

「彼岸(ひがん)」は、サンスクリット語の「パーラーミータ(波羅蜜多)」に由来します。パーラーとは「向こう岸」を、ミーターは、「渡る」を意味します。つまり「彼岸」は悟りの世界をいいます。これに対して、私達の住む迷いの世界を「此岸(しがん)」といいます。仏教には、西方浄土といって西に極楽があると考えられています。春分と秋分の時期に、ご先祖様のご供養をするということは、心の持ちようで私達も彼岸に行くことが最も可能な時ということになるでしょう。深くご供養を心がければ、彼岸にいったことと同じことがいえるのです。

お彼岸は日本独自の習慣で、彼岸の入り前からお仏壇をきれいに掃除し、お供えをし、ご先祖様をご供養します。 お供えの代表的なものとして、餅米を軽くついてちぎった餅を丸め、小豆あんやきな粉をまぶしたもので、春なら牡丹餅、秋ならおはぎがあります。どちらも季節の花にたとえられたものとされています。

お線香は、「玉芝」や「鎌倉五山」「朝比奈」「華ごころ」等、天薫堂オリジナルの気品ある薫りで、ご先祖様をご供養されてはいかがでしょうか。